“価値ある時間を提供する”
超高齢化社会の日本では、加齢や疾患によって身体的・精神的なさまざまな機能が徐々に衰え、心身のストレスに脆弱になったフレイル状態の方が増えていますが、オーラルフレイル予防に関しては、高齢者に限ったことではありません。
成人期以降における口腔機能の低下だけではなく、乳幼児期・学童期における正常な発達を促し、各ライフステージにおける健全な口腔機能を営めるように管理していくことが求められます。
当医院にお越しになる子供達の口腔機能検査を実施すると、チューインガムでフーセンをつくることが出来ない子や、口唇閉鎖力の検査値が年齢の基準値に達しない児童が見受けられます。給食に出された白玉を喉に詰まらせて窒息死した子供がいましたが、まさに正しい口腔機能が身に付いていないことによる事故だと思われます。
口腔機能発達不全症は、明らかな摂食機能障害の原因疾患を有さず、口腔機能の定型発達において個人因子あるいは環境因子に専門的関与が必要な状態と定義されています。
咀嚼や嚥下の異常、構音障害、口唇閉鎖不全、口呼吸が疑われる場合は、しかるべき歯科医院にて診査を受けることをお勧めいたします。
尚、当医院の初診受付は約1年先となりますが、成長期における子供達の機能改善は急ぐ必要があるため、未就学児~学童期のお子様たちの場合は比較的早く優先して承るようにしております。
歯科医療においては、皆様の希望にかなった治療を行うことが基本ですが、大切なことは、治療結果が長く持続することです。
多くの方は一時的な治療を望んでいないと思います。歯科医療は歯のみならず、顎を含めた顎顔面骨格も視野に入れた上で診査診断することが本来必要です。
しかし日本の歯科医療の現状は、痛くなる或いは悪くなってからでないと治療が受けられない疾病後追い型の歯科保険医療システムです。従って口腔内をいつまでも健康に守るためにはどうすればよいのか?ということを皆様一人一人が考えることが重要です。
今まで受けてきた歯科治療を振り返って今後のことをしっかりと考えていただきたいと思います。
具体的には、むし歯になると治療はするけれども、なぜむし歯になった原因(リスク)を下げる、無くすようなことをしてこなかったのか?過去に治療されている箇所がある方は立ち止まってお考え下さい。
歯科材料(金属、コンポジットレジンなど)を詰め直すことは決して歯が治ったことにはなりません。
医療とは、原因をなくし、あるいは原因を減らし健康な状態を維持できるようにすることです。(血圧の高い方が定期的に血圧測定をするのと同じように、むし歯のリスクが高い方は定期的にリスク検査を実施し、リスク軽減のコントロールを継続する必要があります)
歯は一度削る処置を行うと、良い方向(元に近い状態)へ進むことはなく、最初は小さなむし歯で詰める処置が小さな部分で済んでも、時間の経過とともに処置したところの接着剤が溶解したり、部分的に残したエナメル質が欠けたり、咬み合わせの関係から歯に掛かる力によって修復物(金属など)が取れてしまいます。すると今度は二次的にむし歯になった部分を除去するためにさらに歯を大きく削って被せることになります。従って詰めたり、被せたりする歯の予後を良くするためには、咬み合わせ、治療の内容、治療に使う材料及び治療後のメインテナンスなどが重要になってきます。
口腔内の3大疾患は、う蝕(むし歯)、歯周病、不正咬合であり、それぞれをリンクして考えなければ、本当の良い治療、望む結果は得られません。
先ずは皆様がしっかりと歯科の治療について理解をしていただくことが、長期予後を考えた治療に入る第一歩です。
治療は、現時点の状態だけを診る“点”ではなく、現在に至った過去、そしてこれから先の予後を視野に入れた“線(時間軸をみすえた総合治療)”で考える必要があります。
ですから、分からないことは細かなことでも質問していただきたいと思います。
歯科診療は、“点ではなく線で診る”ことが重要です。
乳歯の萌出状態から後続永久歯の生えてくるスペースがあるのかどうかを診査、予測する際に継続して規格写真を撮り続けることも“線”で診ることになるでしょう。
また、初期のむし歯にしてもリスクコントロールを継続しながら経過を追うこと、治療した箇所の経時的な変化を追うことも、“点ではなく線で診る”ことにつながります。
当医院では時間軸の中で皆様の口腔内を管理させていただき、予防に観点を置き、いつまでも健康な口腔内環境を保っていただけるよう、スタッフ一同最善を尽くします。
診察室はすべて個室とし、落ち着きのある色調の内装で歯科医院の雰囲気を感じさせません。また、カウンセリングルーム内の配置は皆様と真摯に向き合う距離感を意識して構成しており、ゆったりと安心してお話しいただくことが可能です。機材・設備についても、マイクロスコープや唾液検査キット等の治療器具、検査器具などを整え、精密な検査・治療に役立てております。
治療に入る前にしっかりと皆様のお話を伺うことは、信頼関係を構築するための大切な第一歩です。現在の口腔内の状態を知り、原因を把握しなければ、どのような治療法が最善なのか判断することはできません。「痛みさえとれればそれでいい」ではなく、その後も治療を繰り返さなくて済むようにしなければ、本当に完治したとは言えないのです。当医院では、治療に入る前にはしっかりとカウンセリングを行っています。
皆様のお困りごとを知ることは、よりよい治療のためにとても重要です。当医院では、親身になって皆様のお話に耳を傾け、口腔内の状態を詳細に検査し、口腔内所見をご本人に見てもらいながら、医師として何をすべきなのか、皆様がどうされたいのかをよく話し合ったうえで治療方針を決定いたします。ご納得いただけるまで治療を開始することはありませんので、ご安心ください。
本当に必要なのは、その場しのぎの対症療法ではなく、長期的に健康な状態を維持していくこと。当医院では、“点ではなく線で診る”をモットーに、カウンセリングで根本的な原因を突き止め、咬み合せや日常のケア、メインテナンスなどを含めた包括的な治療・予防を行っていきます。
医療技術が飛躍的に進化した今、より高度で精密な治療が求められています。
患部を15~20倍に拡大をして細かく診ることができるため、本当に必要な部分のみ歯を削ることが可能。肉眼では見えない部分でも精度の高い治療を行えます。
歯科先進国アメリカでは、根管治療をする際に「マイクロスコープ」という歯科用の専門的な顕微鏡を使うことが法律で定められています。マイクロスコープで視野を拡大し、患部周辺を明るく照らすことで、より精密な治療を行うことが可能になるためです。逆に、マイクロスコープを使わない従来の治療では、目視できない根管の内部をほぼ手探り状態で処置しなければならず、精度の高い治療は望めません。通常、根管治療などの非常に狭い部位の治療においては直視が不可能であるために、その過程の多くは術者の勘とテクニックに大きく依存するという欠点があります。しかし、たとえ熟練した歯科医師であっても、個々の歯の状態および解剖学的形態や状態はすべて異なるため、複雑な根管や難易度の高い根管においては対応できずに抜歯となるケースも発生しています。そこで、マイクロスコープ(実態顕微鏡)があることによって、実際に根管を確認することができる、あるいは直視下のもと処置を行えるというメリットがうまれるのです。肉眼では発見できない破折線の確認ができることもあり、診断ツールとしても根管治療にはなくてはならないものとなっています。当医院では、マイクロスコープ(実態顕微鏡)を治療のあらゆる場面に用いることで総合的な治療レベルを上げるとともに、妥協のない治療を皆様に提供できると確信しております。
歯科医院を選ぶ基準として、技術や設備を一番に挙げる方は多いと思います。しかし、いくら素晴らしい技術や高度な設備が整っていても、居心地の悪い医院を選ぶ方は多くはないでしょう。
当医院では、皆様とのコミュニケーションを大切にし、“価値ある時間”をご提供できる歯科医院であり続けたいと常に心がけております。
受付時や待ち時間を心地よく過ごせる医院づくりに努めるのはもちろん、お話をじっくりと伺い、わかりやすい言葉で納得のいくまでカウンセリングを行う皆様本位の診療をご提供いたします。
当医院は、短時間で多くの方を診察して回転数を高めている医院が必ずしもよい歯科医院だとは考えておりません。実際、よりよい治療を行うためには短時間では難しいのです。
当医院では、1回の診療におよそ1時間程度、ケースによっては2時間をかけて診察しています。ただ単にゆっくり、のんびりしていただくために時間をかけているのではありません。インフォームドコンセントを重視し、治療前には皆様にご納得いただけるまでご説明を重ねています。また、治療前・治療中・治療後で写真を撮り、その都度経過を確認しながら治療を進めているのです。治療に関する疑問や不安を取り除きながら丁寧に治療を進めますので、どうぞご安心ください。